思い直す神

すると主は、その民に下すと言ったわざわいを思い直された。出エジプト32・14

イスラエルの民は、神様から十戒と呼ばれる十の教えを受け取りました。そしてイスラエルのリーダーであるモーセは、もっと詳しく神様のことばを聞くために山に上って行きました。ところがモーセはいつまでも帰ってきません(帰ってきたのは40日後でした)。それでイスラエルの民は待ちきれなくなりイスラエルの神様を目に見えるかたちにして拝みたいと言い始めました。そして、モーセの留守を預かっていたアロンが、金の牛で神様を作り、人々はその周りで飲み食いして戯れました。

十戒の教えの中で神様を偶像(目に見える像)にしてはならない、と聞いたばかりなのに、それを破ってしまったイスラエルの民にたいして神様は激怒します。そしてモーセにこの民を滅ぼすと宣言します。ところが、モーセは必死にイスラエルの民を助けるように神様にとりなします。神様はモーセに免じて、イスラエルを滅ぼすというわざわいを思い直しました。

このようにキリスト教の神様は実に感情豊かです。人間の願いにも耳を傾けてくださいます。人間世界の混沌を、天から高みの見物をしているような、そんな冷たい神様ではありません。そんな熱い神様を紹介できればと願っています。

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