二人のうちのどちらが父の願ったとおりにしたでしょうか。マタイ21・31
エルサレムにやってきたイエス・キリストはまるで王様のように人々に迎え入れられました。また、イエス・キリストは神殿の境内で商売している人を追い出したり、人々に教えを説いたりしました。それに我慢ならなかったのが、祭司長や長老と呼ばれる人々です。自分たちの縄張りを勝手に荒らされたことで怒った彼らはイエス・キリストに「何の権威でこういうことをしているのか」「だれがあなたに権威を与えたのか」と詰め寄りました。
そんな彼らにイエス・キリストは二人の兄弟の話をします。父親にぶどう園に行って働くように命じられた兄と弟。兄は「行きたくない」と言いながらあとになって行き、弟は「行きます」と言いながら結局いかなかった。この二人のうちのどちらが父の願ったとおりにしただろうか。イエス・キリストは問いかけます。
聖書に精通しており、神の願いを知っているはずの祭司長や長老たちが神に従わず、罪人と呼ばれていた取税人や遊女たちが神に従い悔い改めていた時代。まるで祭司長や長老たちは、行くと言いながら行かない弟のようだと、イエス・キリストは語るのです。イエス・キリストの救いは、身分や立場によらず、ただイエス・キリストを受け入れ、神の願いに従う人に平等に与えられるのです。