しかし、あの人たちをつまずかせないために。マタイ17・27
今年から森林環境税という税金が課されるようになりました。消費税やガソリン税など、現代でも知らないうちに取られる税金がたくさんあります。ちゃんとした目的のために使われるのならいいのですが…
実はイエス・キリストの生きた時代にも様々な税金がありました。その中の一つが神殿税です。これはエルサレムの神殿の維持管理のために使われる税金で、ユダヤ人成人男性と、ユダヤ教に改宗した外国人全員が一年に一度、二万円くらいを納めるものでした。当然、イエス・キリストと弟子たちのもとにも、取税人がやってきて、税金を払うように求めたのです。
神殿は神のためのものでした。イエス・キリストは神の子でした。王様が王子から税金を取らないように、神の子であるイエスには神殿の税金を納める必要がない、という理屈も成り立ちます。しかし、イエスは弟子のペテロに、税金を払うように伝え、銀貨を用意しました。
イエスにとって大切なのは、自分の権利を主張して税金を払わないことではありません。あえて税金を払ってでも、人々の心が神様に向くことでした。権利を放棄してでも、人を思いなる生き方をみなさんはどう思われますか?