キリストはだれなのか

あなたがたはキリストについてどう思いますか。彼はだれの子ですか。マタイ22・42

「キリストはだれの子ですか」という質問はなかなか興味深い問いかけです。降誕物語をご存知の方なら「母はマリアで父はヨセフ」と答えるかも知れません。ヨセフという人は、イスラエルの王様であったダビデの子孫にあたる人で、聖書にもキリスト(救い主)はダビデの子孫から生まれるという趣旨のことが書かれているからです。
ところが聖書の物語によると、イエス・キリストの母はマリアですが、父はヨセフではありません。処女マリアが聖霊によってみごもってイエスが生まれたとされているからです。もしそれが本当なら、イエス・キリストの母はマリアで父は聖霊をマリアに送った神様ということになります。
わたくしたちキリスト教信者は、この「イエス・キリストが神の子である」ことを信じています。そうでないと、イエス・キリストは神様ではなく、ただの立派な人でしかありません。どんなに立派な人でも人間を死と滅びから救い出すことはできないでしょう。神の子であるのに人間として生まれ、人間のあらゆる苦難を経験してくださった。だからイエス・キリストはわたくしたちのしんどさや苦しみを理解し、助けてくださる。そう受け止めているのです。

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