神、主よ、どうか私を心に留めてください。士師記16・28
聖書にはどうしようもない人物がたくさん登場します。士師記に出てくるサムソンもその一人です。サムソンは怪力の持ち主でした。その力でイスラエルの敵ペリシテ人を打ちます。もっともそれは正義に基づいた行動ではなく、自分の感情に任せてペリシテ人を打ち殺したに過ぎません。
そんなサムソンは遊女デリラに夢中になります。デリラはペリシテ人の首長たちから高額の報酬を約束され、サムソンの怪力の秘密を聞き出そうとします。そしてとうとうサムソンは自分の怪力が、生まれてから一度もカミソリを当てたことのない髪の毛にあることを明かしてしまいます。サムソンは眠っている間に髪の毛を剃られ、力を失います。そして両目を抉り取られ、投獄されるのです。
獄中で髪の毛が伸び力を取り戻したサムソンは、ペリシテ人が拝むダゴンの神の祭りの場に、笑い物にされるために引き出されてきます。そして祭りの行われていた神殿の柱を怪力で倒し、ペリシテ人もろとも死んでしまいます。力を誇ったサムソンが最後に頼ったのはイスラエルの神様でした。その祈りのことばが上のことばでした。この物語は、サン・サーンスによってオペラ化されています。

