こうして、わたしたちはローマに
やってきた。使徒28・14
イスラエルで始まったキリスト教を、トルコからヨーロッパ方面に布教したのがパウロという人でした。パウロは三回にわたってトルコやギリシア方面に旅をして、多くの人々にキリストを伝えました。聖書の時代、地中海地域はローマが支配していました。パウロはローマにも行き、その後にスペインに足を伸ばしたいとまで思っていました。
この願いは、神様の想いと一致します。そして、旅ではなく、ローマ皇帝への上訴のために、ローマに移送されることで、願いはかないます。しかしそこに至るまでには、ユダヤ人たちによる不当な起訴、ローマ総督たちの不正な裁判、船で移送中にあった海での遭難など、たくさんの苦労がありました。
キリスト教と聞くと、ヨーロッパの大聖堂を思い浮かべる方もあると思います。その土台を作ったのがパウロという人でした。そのキリスト教がローマで公認され、主に英国や米国をへて、日本にまで伝わったというのは何とも不思議な気がします。そこには多くの人たちの苦労がありました。同時に、世界中にイエス・キリストを伝えることは神様の願いでもあったのです。