愛の奇跡

見よ、処女がみごもっている。そして男の子を生む。その名はインマヌエルと呼ばれる。それは、訳すと、「神が私たちとともにおられる」という意味である。マタイ1・23

キリストが生まれたのは、一緒にいられるはずもない者同士が一緒にいられるようになるためでした。たとえば、イエスの母となったマリアと、夫ヨセフ。ふたりが婚約中に、マリアは聖霊によって宿ります。ヨセフは離縁することを決意します。当然でしょう。しかし、マリアとヨセフはそれぞれ天使のお告げを受け、それが聖霊によって生まれる神の子だと信じます。そして二人はさまざまな困難をともにする夫婦となりました。
だれが一番偉いか争っていたキリストの弟子たち、当時のイスラエルの二大派閥であったパリサイ派とサドカイ派の人たち、ユダヤ人と異邦人(非ユダヤ人)。一緒にいられるはずがない人たちが、キリストによって一緒にいられるようになるのです。それはキリストによって神と人が一緒にいられるようになることから生まれます。これこそがキリストが生まれた意味、愛の奇跡です。

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