あなたがたもまた互いに、足を洗い合うべきです。ヨハネ13・14
イエス・キリストは十字架にかかる前、弟子たちの足を洗いました。舗装もされていない道をサンダルで歩いてきた汚れた足です。大変な重労働でした。当時客の足を洗う仕事は奴隷が担っていたと言われています。イエス・キリストは、弟子たちが互いに足を洗い合うように、つまり互いに愛し合い、仕え合うように模範を見せたのだと語り、上記のことばを語ります。キリストの弟子たちは、弟子の中でだれがいちばん偉いか議論するような人たちでした。自分がいちばん上になって、人を支配したいと考えていました。イエス・キリストはそれは正しい生き方ではないと、自ら足を洗うことを通して弟子たちを諭すのです。
キリスト教会ではこのイエス・キリストの模範にならい、互いに仕え合うということを大切にしています。たとえば、毎週小さなグループに分かれ、お互いに話を聞き合い、お互いのことを心に留めて、お祈りします。本音で自分の気持ちを話せる場というのはあるようでないもの。ここから、お互いの本当のニーズを知り、具体的に助けの手を差し伸べるということが始まります。そのことがさらに広がり、災害復旧支援の働きや、飢餓で苦しむ人たちへの募金活動などにつながっているのです。